野田村 ON&OFF Village

そうぞうりょくがつながる、岩手・野田村ワーケーション。

野田村 ON&OFF Village

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ON & OFF COLUMN #01

より道のススメ!
野田村ドライブ旅

ON & OFF COLUMN #01

より道のススメ!
野田村ドライブ旅

UPDATE:2022.02.25

写真:熊谷 義朋
協力:北村秀人、八木優衣

日本全国どこへ行くにも便利になり、いろいろな場所が近く感じられるようになりました。インターネットがあればいつでも誰かとつながれて、行きたい場所に行ける時代。だからこそ、ありきたりな旅ではなんだか少し物足りない。

遠回りしたことで偶然出会えた人たちや、その土地の味、心に残る景色。少し手間がかかったけれど、決して忘れられない体験。

少しの「より道」が導く、ガイドブックにはない自分だけの旅。

ON & OFF MAGAZINE では「野田村 ON&OFF Village」でのワーケーションをより深く楽しむための「より道のススメ」を紹介していきます。

※ 案内人は、前回に引き続き「野田村 ON&OFF Village」を体験してくれた映像作家の北村さんと女優でモデルの八木さんのふたりです。

より道のススメ ①

聖地巡礼
あまちゃんの旅

野田村へ行くには、飛行機、新幹線、公共交通機関とさまざまな手段がありますが、野田村をより深く楽しむためには車での移動がオススメです。飛行機なら青森の三沢空港。新幹線なら二戸駅、盛岡駅、八戸駅でレンタカーを手配して向かいます。

季節によって表情を変える景色を楽しみながらドライブ。
(冬場は路面の凍結にご注意ください)

車で野田村に向かう際に必ずと言っていいほど経由する岩手県久慈市は、2013年に放送された朝の連続テレビ小説「あまちゃん」(NHK)の舞台となった町。震災の復興の物語が描かれたということもあり、社会現象にもなった人気のドラマです。ドラマにも出た「うに弁当」が有名な久慈駅、駅前ビル、商店街をはじめ、小袖漁港の白灯台、夫婦岩、海女センターなど、ドラマを見た人なら記憶に残っているロケ地がたくさんあり、10年近く経った今でもたくさんのファンが訪れる観光地となっています。

久慈駅前ビルの前で記念撮影。
この後も車内では「あまちゃん」の思い出話が尽きない。

「あまちゃん」のロケ地に関する情報はこちらから。

野田村と久慈は車で15分。電車で13分という距離なので、ワーケーション滞在中でも気軽に立ち寄ることができます。ぜひ併せてお楽しみください。

より道のススメ ②

より道で見つける
もう1つの野田村グルメ

野田村に入るとすぐに見える「お魚センター」の文字。名前の通り、三陸沿岸で水揚げされた新鮮な魚介類が毎日のように並び、観光客や地元の人たちに愛されるお魚屋さん。土日には店の前に炉端が出て、獲れたての魚やホタテ、タコの串焼きなどを楽しむことができます。注目は豆腐を焼き味噌でいただく岩手北部に伝わる郷土料理で野田村名物の「豆腐田楽」。

ワーケーション滞在中はぜひここで新鮮な魚介を手に入れて、みんなで料理を楽しむという夜を過ごしてみてはいかがでしょうか?

店の前に吊るされていたのはたくさんの新巻鮭(内臓を抜いて塩漬けした鮭)。
港町でもなかなか見ることのできない風景。
新鮮な魚介が並ぶ店内。
鮮魚の他にも珍味などの加工品や惣菜も充実しているので、
夕飯の食材やお酒のお供を買いに来るのにもオススメ。

マルサお魚センター
嵯峨商店

新鮮な魚介を店先で焼いてくれるというお店は全国各地にあるが、大きな金目鯛さえも串焼きで食べられる炉端はあまり見たことがない。野田村の人にとってはごく当たり前の光景も、旅人にとっては感動に変わる。

野田村の玄関口
道の駅「のだ」

お魚センターの向かいにある野田村のランドマーク的存在とも言える「道の駅のだ」。旅人たちの玄関口として、そして物流のプラットフォームとして、休憩所やレストラン、野田村の名産が買える物産館、そしてたくさんの山の幸、海の幸が集まる産直所を兼ね備え、毎日のように賑わっています。名物は甘さと塩加減が絶妙な「のだ塩ソフトクリーム」。遠方からソフトクリームを求めて来る観光客がいるほどの人気ぶりです。野田村に訪れる人たちが必ず「より道」する場所でもあります。

いろいろなものが通販で手に入れられる時代に、「ここでしか食べられない」という体験を味わう。

野田村に伝わる
しだみだんご

より道した先でオススメしてもらった「しだみだんご」。やませの多いこの地域では小豆がうまく育たず、小豆の代わりにどんぐり(しだみ)を用いて餡を作っていたそうです。アクが強く下処理に2日ほど要するしだみ。手間ひまを惜しまずに作られた貴重な伝統的郷土菓子です。

上品な甘さでファンも多い「しだみだんご」は「道の駅のだ」内の「産直ぱあぷる」で
販売しているが人気のため午前中にはなくなってしまうことも。

「より道」で大切なのは
「クチコミ」です

次に向かったのは「まるきん - 大沢菓子店 -」。こだわりのケーキをはじめ、季節を感じる和菓子や、子どもたちに人気のスナックや駄菓子なども充実した、村で愛されるお菓子屋さんです。ここでは人気の「純生ロール」と、「葛(くず)」を使った不思議なアイス「くずバー」を購入。

最初はシャーベット状で、時間が経つと葛もちのようなモチモチ食感になる新食感のアイスキャンディー。味は旬のフルーツや、のだ塩ミルク、山ぶどうなど。野田村の新名物になりそうな予感です。

「より道」で大切なのは「クチコミ」。この「純生ロール」も久慈駅でたまたま教えてもらったオススメ商品。

より道のススメ③

偶然の出会いが
物語をつなぐ

海沿いを車で走っていると、気になるお店が。気になったらまず立ち寄ってみるというのが「より道」のススメです。野田村の北部、中部、南部と分けると、ここ「野田玉川」は中部にあたります。偶然立ち寄った「パティオムラタ」は野田玉川のコンビニエンスストア的存在の酒屋さん。食料品や日用品、雑貨から惣菜、釣具まで幅広く取り扱っています。

店主の村田さんの話によると、今では海水浴や釣り、キャンプを目当てにした観光客が多く訪れるエリアですが、野田玉川鉱山が全盛期だった頃には、このあたりには団地や映画館、銭湯などもあったそうです(1984年に惜しまれながらも閉山)。またあの時の賑わいが村に戻ってきてくれたらと語ってくれました。

村田さんオススメの「のだ塩サイダー」と岩手の郷土菓子「南部せんべい」を購入。
定年退職するまでは役場の職員だったという村田さん。
その口ぶりからは野田村愛が溢れていた。

思いもよらない偶然から紡がれる野田村の物語。
人との出会いが、旅をより深いものへと変えていきます。

野田村の食文化を
下支えする存在

野田村の名産の1つで、村の「食文化」を下支えする「のだ塩」は村の南部に位置する国民宿舎「えぼし荘」の横の工房で、日々作られています。「のだ塩」の工房に「より道」して、のだ塩の製造の現場を少し見学させてもらいました。

※ のだ塩工房の見学には事前の予約が必要です。必ずお電話(0194-78-2225)でご予約の上、えぼし荘までご来館ください。

野田港で汲み上げ、自然ろ過した100%の地下海水を、伝統の「薪窯直煮製法」で作るのだ塩は、鉄鍋に薪をくべ続け4日間じっくり煮詰めたあと1日乾燥させ、5日間かけて作られます。3トンの海水からできる塩はわずか20〜25キロ前後。まさに職人が手塩にかけた「塩」です。じっくりと炊き上げた塩は一般的な食塩に比べると粒が大きく、その分、たくさんのミネラル分を含んでいるため塩辛さは控えめ。どんな食材も引き立てる、まろやかな味わいの塩として村の内外で人気です。

のだ塩工房

冷涼な気候によってなかなか農作物ができなかった野田村を古くから支えてきた「塩」の文化。牛(べこ)の背中に塩を乗せて内陸まで運び、米や豆などの穀物と交換してきたという「塩の道(べこの道)」が、今でも峠の旧道として残っている。野田村の人たちの、塩に対する思いは深い。

一度は津波の被害で絶えてしまっていた塩の文化を支える工房長の野竹さん。
大工だった経験を活かし津波で流された防潮林を薪として生成し、利用することで、新しい窯を生まれ変わらせた。
今では大工時代の仲間が集まり、一緒になって塩を作っている。

「ものづくり」という点では大工も塩作りも、こだわる姿勢は変わらないと話す野竹さん。

海の風を近くに感じられる工房で、毎日の気温や湿度を感じながら薪を焚べ、塩の味にじっくりと向き合う。メディアで紹介され、一時は生産に追われる時もありましたが、量よりも質を求めるというそんな野田村気質とも言える「ものづくり」に対する思いがあって、いまも高いクオリティが保たれています。塩づくりから、野田村ワーケーションの「そうぞうりょく」の原点を垣間見た気がしました。

たくさんの出会いが
物語をつなげていく

「より道」がもたらす少しのゆとりと、そうぞうりょく。それは野田村ワーケーションならではのちょうどいい ON と OFF 。ほんの少しのより道が、たくさんの物語をつないでくれた。

「野田村 ON&OFF Village」は、そんな出会いや物語を、新しい ON につないでいくための時間であり場所です。人口4000人と少しの小さな村だからこそ、たくさんの人たちとの出会いが生まれ、その1つ1つが、体験として深く刻まれていきます。

ぜひ、野田村へ訪れる際は、いろいろなところへ「より道」をして、その先の出会いや物語を楽しんでみてください。

道の駅に隣接する三陸鉄道「陸中野田駅」のホーム内の休憩室。ノスタルジックな佇まい。
野田港から見える「大唐の倉」で記念撮影。一説では3000万年以上前の地層と言われている。
野田村の特産品である「ホタテ」をデザインのモチーフにした休憩施設「ほたてんぼうだい」。十府ヶ浦海岸を一望できる。
 
晴れた日の十府ヶ浦海岸。海沿いの散歩はワーケーション中の気分転換に最適。
野田村 ON&OFF Village の拠点の1つでもある「庵日形井」へ向かう途中の渓流。
釣り竿を持ってくればよかった!と後悔。
きっと誰かに見せたい景色、伝えたい物語が見つかるはず。

 

フォトギャラリー

撮影:熊谷 義朋

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